2014年10月30日

『ザ・ゲスト』お薦め映画

★★★★★ 2014年製作 米 (100 min)
【監督】アダム・ウィンガード(サプライズ
【出演者】
ダン・スティーヴンス
マイカ・モンロー(とらわれて夏
ブレンダン・マイヤー、シーラ・ケリー、リーランド・オーサー、チェイス・ウィリアムソン、ジョエル・デヴィッド・ムーア
【あらすじ】ハロウィン間近のある日、デイヴィッドと名乗る男がピーターソン家を訪れる。 彼は、イラク戦争で戦死した長男ケイレブの戦友で、「家族のことを頼む。 愛していたと伝えてくれ。」との遺言を預かったのだという。 感激した一家は、彼にしばらく滞在するようにと勧める。 しかし、デイヴィッドが現れてから、町で不可解な事件が頻発していた…。 サスペンス・スリラー。 ≪この訪問者(ゲスト)には、想像を超えた<裏>がある。≫ R-15
脚本:サイモン・バレット

『ザ・ゲスト』象のロケット
『ザ・ゲスト』作品を観た感想TB
画像(C)2013 Adam David Productions All rights reserved.

guest1.jpg 【解説と感想】個人情報保護が叫ばれるようになってから、むやみに名簿が作られなくなった。NTTの電話帳に載せない人も多い。旧友の実家に電話しても、すぐには連絡先を教えてくれない。だから今、見知らぬ来訪者を簡単に家に入れたりはしないのだ、普通は。

本作の舞台は、アメリカ西部の町モリアーティ。イラク戦争に出兵した長男ケイレブを亡くしたピーターソン家を、戦友だったという青年デイヴィッド(ダン・スティーヴンス)が訪れる。息子を亡くした母親なら感激して「まあ! どうぞ、お入りになって。」と、お茶でも入れて、死んだ息子の話を聞きたくなるだろう。

家の中には、息子と一緒に写っているデイヴィッドの写真も飾ってあり、戦友という話が嘘でないことがわかる。「家族のことを頼む、愛していたと伝えてくれ。」という息子の遺言を預かったと言われたら、もう歓待しないわけにはいかない。デイヴィッドは礼儀正しく話し上手で、まるで死んだ息子が帰って来たように一家は華やぐ。

「家族のことを頼む。」と言われたからなのか、母親(シーラ・ケリー)、父親(リーランド・オーサー)の話し相手のみならず、妹アナ(マイカ・モンロー)や弟ルーク(ブレンダン・マイヤー)の交友関係にまで気を配るデイヴィッド。腕っぷしも強く頼れるアニキで、おまけにハンサム。もう非の打ちどころがない男なのだが、完璧すぎてどこか変。何かが起こる気配が、ヒタ、ヒタ、ヒタ、と近づいてくる様が不気味で、まだ何も始まらないうちから恐ろしいのである。

来て間もないというのに、なぜかデイヴィッドは家族それぞれの悩み事を全て把握している。胡散臭いが性格は悪くなさそう。とても悪人には見えない。
「彼はいったい何者なのか?」そう思った時には既にもう、これから何が起こってもトコトン彼の味方になってやろうと私は覚悟を決めていた。きっと、一家の母親も同じ気持ちだっただろう。これは、金を騙し取られても詐欺師を恨まない被害者の心境に似ている。観客はデイヴィッドというキャラクターに魅了され、取り込まれてしまうのだ。

さて、ではいったい何が起こるのか? それは見てのお楽しみ。あまり内容に触れない方がいいと思うので、これ以上は差し控える。それでも、監督の前作「サプライズ」を超える面白さだということを、是非とも述べておきたい。なお、監督は「ターミネーター(84)」と「ハロウィン(78)」に“ひらめきを受けた”のだという。

はじまりの薄気味の悪さから怒涛のラストまで、ずっとハラハラしっぱなし。魅力的でヤバい謎の訪問者から目が離せない、大満足のサスペンス・アクション・スリラー。お薦め作品だ。

(象のロケット 映画・ビデオ部 並木)
 

 
posted by 象のロケット at 16:19| Comment(1) | TrackBack(2) | 超お薦め映画作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする