2015年07月24日

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』お薦め映画

★★★★★ 2015年製作 日 (98 min)
【監督】樋口真嗣(進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD、ローレライ、日本沈没、隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS)
【出演者】
三浦春馬(進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD、永遠の0、東京公園、奈緒子)
長谷川博己(進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD、この国の空、ラブ&ピース、映画 鈴木先生)
水原希子(進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD、ノルウェイの森、プラチナデータ、ヘルタースケルター
本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみ、松尾諭
【あらすじ】100年以上前、突如現れた巨人たちに人類の大半は喰われ、文明は崩壊。 以来、生き残った者たちは巨大な壁を築き、その内側で生活圏を確保している。 巨人を知らずに育った少年エレンとアルミン、少女ミカサらは、壁の外の世界に漠然とした憧れを抱いていた。 そんな時、超大型巨人が壁を破壊して侵入し、平和な日常は一変する…。 大ヒットコミック実写劇場版第1弾。
原作:諫山創

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』象のロケット
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』作品を観た感想TB

画像(C)2015 映画「進撃の巨人」製作委員会 (c)諫山創/講談社

kyojin1.jpg 【解説と感想】安全保障関連法案が、怒号轟く中、衆議院を通過した。国民の理解を待っていては間に合わないほど、実は危険が迫っているのだろうか。私を含めノンポリがほとんどの日本人は、損得や危険が我が身に及んでから、ようやくニュースを気にし始める。日本の戦後は永遠に続くと思われていたが、“70年間ずっと平和だったからといって、今日何かが起きないという保証はない。” 戦争と政治と憲法について考える、良い機会かもしれない。

さて「進撃の巨人」も、狭い壁(高さ50m)の内側で平和に100年暮らしているうちに、外部の脅威への危機感が薄れてしまった社会が舞台。敵は、生態が謎だらけの人喰い巨人。どうやって撮影するのか興味津々だったが、「CGと生身の人間が演じる巨人とミニチュアによる特撮、さらに超大型巨人を文楽のように数人がかりで操演する方法を融合させたハイブリッド形式のVFX」なのだそうだ。超大型巨人(推定60m)より、小さめ巨人(3〜15m)の方が表情もあり、人間同士の共喰いのように見えて恐ろしい! 

kyojin2.jpg 原作は、諫山創の全世界累計発行部数5,000万部を誇る“巨大”人気コミック。テレビや劇場版アニメも既に公開されているので内容をご存知の方は多いと思うが、初めての方ために不用意な説明はしないことにする。原作ファンの方も、映画オリジナルの設定や登場人物の活躍などを見比べて楽しんで頂きたい。先日「明治日本の産業革命遺産」の一部として世界遺産に認定された「軍艦島」でもロケが行われたとのこと。朽ち果てる一方の居住地の雰囲気が良く出ていた。

kyojin4.jpg 巨人を知らずに育った少年エレン(三浦春馬)とアルミン(本郷奏多)、少女ミカサ(水原希子)らは、壁の外の世界に漠然とした憧れを抱いている。普遍的な若者の心理だ。だが壁のすぐ外には、やはり巨人がわんさといた。しかも途方もなくデカい。大砲など持ち出したって叶う相手ではない。人間はなすすべもなく喰われてしまう。

kyojin5.jpg もうこれで絶滅じゃないの? と思うほどの惨劇が展開されるが、人類はしぶとく生き延び立ち上がる。デカくて強いが知能は低そうな巨人攻略法を考案し、生き残る道を模索した。若者たちの夢は、もはや何かを成し遂げることではなく、ひたすら戦い、生き抜くことだけ。巨人を絶滅させることができたら、どんな未来が待っているのだろう。

kyojin3.jpg 兵士たちが決死の覚悟で、ゾンビのように何度も再生するグロテスクな巨人と戦うシーンは見ごたえがある。立体機動装置を装着して飛び、急所を狙うのが今のところ最強の対巨人戦略。普通なら違和感を覚えることもあるワイヤーアクションが、本作の場合、全く不自然に感じられない。コミックより細部の動きが見やすくてわかりやすいと思う。豆粒のような兵士がピョーンと飛んで巨人に一撃を加えストンと着地する様は、おかしくもあるが、すこぶるカッコいい。熟練した飛び技を見せつけ、ハンサムで女に言い寄るシキシマ(長谷川博己)は、男の敵だが人類の希望。だがもっとすごい勇者が登場する…。

既に9月19日の公開が決まっている続編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD」も楽しみな、人類VS巨人アクション・バトル。お薦め作品だ。

(象のロケット 映画・ビデオ部 並木)


 

posted by 象のロケット at 10:55| Comment(1) | TrackBack(2) | 超お薦め映画作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月07日

『ターミネーター :新起動/ジェニシス』お薦め映画

★★★★★ 2015年製作 米 (126 min)
【監督】アラン・テイラー(マイティ・ソー ダーク・ワールド)
【出演者】
アーノルド・シュワルツェネッガー(エンド・オブ・デイズ、ターミネーター、ターミネーター2、トータル・リコール)
ジェイソン・クラーク(チャイルド44 森に消えた子供たち、ゼロ・ダーク・サーティ、猿の惑星:新世紀(ライジング)、ホワイトハウス・ダウン)
エミリア・クラーク、ジェイ・コートニー、J・K・シモンズ、マット・スミス、イ・ビョンホン
【あらすじ】2029年、ロサンゼルス。 敗北を悟った人工知能の機械軍は、人類抵抗軍のリーダーであるジョン・コナーの母サラ・コナーを殺すため、1984年にターミネーターを送り込んだ。 サラを守るため1984年に飛んだカイル・リースは、事前情報と違って逞しい女戦士サラと出会う。 しかも彼女の相棒は、中年男に見える古いT-800ターミネーターだった…。 傑作SFアクション第5弾。 ≪未来を取り戻せ。≫

『ターミネーター :新起動/ジェニシス』象のロケット
『ターミネーター :新起動/ジェニシス』作品を観た感想TB

画像(C)2015 Paramount Pictures. All rights reserved.

genisys1.jpg 【解説と感想】「シュワちゃん」の愛称で親しまれているアーノルド・シュワルツェネッガーが、ターミネーターとして帰って来た! あの重厚なテーマ曲を真っ暗な劇場で聴きたい! 『アイルビーバック(I'll be back!) また戻ってくる』を聞きたい! そう待ち望むファンは、私を含め多かったことだろう。あんまり受けるものだから、彼は他の映画作品内や記者会見でも決めゼリフにしている。何度聞いても笑顔になってしまう。

さて、本作導入部の時代設定は2029年。人類抵抗軍リーダーであるジョン:コナー(ジェイソン・クラーク)の生母サラ・コナー(エミリア・クラーク)が、人工知能機械軍に抹殺されるのを阻止するため、抵抗軍のカイル・リース(ジェイ・コートニー)が1984年に送り込まれるのは、懐かしの第1作「ターミネーター(1984年公開)」と同じである。だがカイルが到着するのは、1作目とは少し違う1984年。タイムトラベラーたちの影響で、過去が多少変わってしまったのだ。過去シリーズを見ていない初めての方、または、全部見たけどほぼ忘れてしまったという方も、話についていけるのでご安心を。

genisys2.jpg 一番気になるのが、人工知能(AI)搭載のアンドロイドであるはずのターミネーターT-800を演じるアーノルド・シュワルツェネッガーが、67才であること。機械が年を取っちゃっていいの? という点をどうクリアするのかの確認は、ぜひ劇場で。ターミネーターT-800ことシュワちゃんのセリフ「待ちくたびれたぜ!」「俺は古いが、ポンコツじゃない。」には笑った! そして頭が下がる気もした。期待に応え観客を楽しませるために、当然と言えばそれまでだが、彼はものすごく頑張っている。何歳になろうと、やはり、シュワちゃん抜きのターミネーターはあり得ない。

genisys3.jpg かつてアーノルド・シュワルツェネッガーは、世界最高峰のボディービル大会ミスター・オリンピアで、6回連続チャンピオンだった。30年前の「ターミネーター」の頃の肉体は人間離れしていて、まさにロボット! 本作のターミネーターT-800は外見は“古い”が、様々な世界を見て学習し続けた結果、“人間的”な味わいが出てきた。人間も人工知能も時を経て進化し、魅力が増すのだ。

genisys4.jpg シュワちゃん演じるターミネーターT-800以外にも、個性的なアンドロイドが登場する。まずは「ターミネーター2」にも登場した液体金属型のT-1000型(イ・ビョンホン)で、一番機械っぽく見える。そして、最大の敵が人間っぽい新型ターミネーターT-3000。戦闘能力もさることながら、一番恐ろしいのはその中身。「チャッピー」「アベンジャーズ /エイジ・オブ・ウルトロン」など、SF映画の中で発せられる人工知能への警告メッセージを全世界の人々が受け止めることで、果たして人類の未来は軌道修正されていくのだろうか? T-3000の詳細については、ここではあまり書かないでおく。

genisys5.jpg 母と息子の愛(サラとジョン)、男女の愛(サラとカイル)はシリーズで一貫しているが、更に、父と娘のような愛(ターミネーターT-800とサラ)、同志としての愛&父と子の愛(ジョンとカイル)、登場人物たちの人類愛、シュワちゃんの観客への愛、製作者側の過去作特に「ターミネーター2」への敬愛が感じられた。これだけの愛がいっぱい詰まった作品である。一観客である私は、全てを受け入れて本作を愛し、人工知能と既にそばにいるかもしれない新型ターミネーターに気をつけよう。きっとシュワちゃんは、“また戻ってくる”。お薦め作品だ。

(象のロケット 映画・ビデオ部 並木)


 
posted by 象のロケット at 16:17| Comment(4) | TrackBack(32) | 超お薦め映画作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする