2013年05月01日

『セレステ∞ジェシー』お薦め映画

★★★★ 2012年製作 米 (92 min)
【監督】リー・トランド・クリーガー
【出演者】ラシダ・ジョーンズ、アンディ・サムバーグ、ウィル・マコーマック、エマ・ロバーツ、アリ・グレイナー、エリック・クリスチャン・オルセン
【あらすじ】メディア・コンサルティング会社を経営している妻セレステと売れないイラストレーターの夫ジェシーは、セレステの希望により現在別居中。 ところが、高校生の時からの付き合いで音楽や食べ物の好みも一緒の二人は相変わらず仲が良くて、友人たちはあきれ顔。 サッパリと割り切るセレステに対し、ジェシーは未練たっぷりだったのだが…。 ラブ・ストーリー。 ≪友達→恋人→夫婦→親友→?→∞(無限大)≫

『セレステ∞ジェシー』象のロケット
『セレステ∞ジェシー』作品を観た感想TB

画像(C)C & J Forever, LLC All rights reserved.

celeste1.JPG 【解説と感想】「夫婦ゲンカは犬も食わない」という言葉がある。夫婦が大ゲンカを始めてもいつの間にか仲直りしていたりするので、真に受けて仲裁などするものではないという意味である。「もう別れる」と「もう別れた」では、かなり意味が違うのは世間の常識だ。離婚話も同様で、法的手続きが完了するまでは、どこでどうひっくり返るか分からない。

会社経営者の妻セレステ(ラシダ・ジョーンズ)と売れないイラストレーターの夫ジェシー(アンディ・サムバーグ)は、共に30歳で子どもなし。離婚を前提に別居中だが、妙に仲がいい。夫としては残念で頼りない存在だが、気の合う友人としては最高だから、妻の提案で夫婦から親友になることにしたのだと言う。

宣伝文句にあるように、≪友達→恋人→夫婦→親友→?→∞(無限大)≫ と、男女の関係が変化していくのは、一見オシャレで新しい流れが来たように感じられる。

ジェシーはいい奴である。妻が自分より稼いでも気にしない、わが道を行くアーティストだ。忙しい妻の送り迎えをし、家事もやっていたはず。ハンサムで穏やかで優しく、足りないのは経済力だけ。ただ、惚れた弱みか “親友”に格下げされても妻のいいなりになっているのが情けない。彼は“夫婦”に格上げになる日を心待ちにしている。

celeste2.JPG セレステは、最初「バカヤロー!」な傲慢美女に見えたが、よくよく考えれば、共感できる面もある。男にはちゃんと稼いで欲しい、互いに切磋琢磨して高め合う関係でいたい、将来子どもに恥ずかしい思いをさせたくないというのは、普通の女性が結婚相手に求める基本条件とほぼ同じで、特別贅沢なものではない。彼女になまじ経済力があるばかりに、意地悪に見えてしまうのだ。

celeste3.JPG 夫婦が両方とも忙しいと、それはそれでメチャクチャ大変なんだよ! と思いながら、仲良しカップルの離婚騒動にズンズン引き込まれてしまう。それはジェシーがあまりにも気の毒だったからなのだが、だんだん雲行きが怪しくなってくる。別居後も主導権を握っていたのはセレステだったのに、青天の霹靂のような出来事が夫婦を襲う。それまでは簡単に元の鞘に収まるだろうと甘く見ていたが、先が読めなくなってきた。果たして、二人が出した結論とは…?

彼らは自分のことを一番理解してくれているのはお互いだとわかっているし、まだ十分に愛し合っている。ユーモアたっぷりで笑わせてくれるが、離婚寸前の揺れる思いがリアルに伝わって来る。中には身につまされて泣いてしまう方もいるかもしれない。相性がバッチリでも長続きするとは限らないのが夫婦という契約関係。夫婦間の経済格差と価値観の違いから、どんどん話がこじれていく苦いラブ・ストーリー。お薦め作品だ。

(象のロケット 映画・ビデオ部 並木)


 
posted by 象のロケット at 17:39| Comment(0) | TrackBack(2) | 超お薦め映画作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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セレステ∞ジェシー
Excerpt: メディア・コンサルティング会社を経営している妻セレステと売れないイラストレーターの夫ジェシーは、セレステの希望により現在別居中。 ところが、高校生の時からの付き合いで音楽や食べ物の好みも一緒の二人は相..
Weblog: 象のロケット
Tracked: 2013-05-04 23:25

セレステ∞ジェシー
Excerpt: 仲の良かったカップルの心のすれ違いを描いたほろ苦いラブストーリーです。 主人公を演じたラシダ・ジョーンズが脚本も手がけたと聞いて、どんな物語か気になっていました。 自分の価値観を曲げられなかった主人公..
Weblog: とりあえず、コメントです
Tracked: 2013-06-16 01:11