2018年09月03日

『パパはわるものチャンピオン』お薦め映画

★★★★★ 2018年製作 日 (111 min)
【監督】藤村享平
【出演者】
棚橋弘至
木村佳乃(ISOLA 多重人格少女、船を降りたら彼女の島、おろち OROCHI、蝉しぐれ)
寺田心、仲里依紗、寺脇康文、大谷亮平、大泉洋
【あらすじ】人気と実力を兼ね備えたエースレスラー大村孝志は、膝に大ケガを負ってしまう。 …それから10年、かつての強さを取り戻せない孝志は悪役レスラー“ゴキブリマスク”となり、客席からブーイングを浴びる日々を送っている。 理髪店を営む妻・詩織は応援してくれるが、孝志は自分の仕事を9歳になった息子・祥太に打ち明けられずにいた…。 ヒューマンドラマ。
原作:板橋雅弘/絵:吉田尚令『パパのしごとはわるものです』『パパはわるものチャンピオン』 主題歌:高橋優『ありがとう』

『パパはわるものチャンピオン』象のロケット
『パパはわるものチャンピオン』作品を観た感想TB

画像Copyright:(C)2018「パパはわるものチャンピオン」製作委員会

papawaru1.jpg 【解説と感想】 こちらも「プーと大人になった僕」のキャラクター原案となった「くまのプーさん」と同じく、原作は絵本。作:板橋雅弘、絵:吉田尚令の『パパのしごとはわるものです』と『パパはわるものチャンピオン』が原作で、それぞれ1〜2分で読めてしまう。こんな薄い本から話を膨らませ、父と息子の感動物語ができた。既にノベライズ(小説化)、コミカライズ(漫画化)もされているそうだ。

papawaru2.jpg 大村孝志(棚橋弘至)はトッププロレスラーとして活躍していたが、10年前に膝に大ケガをしてエースを退いた。以来、黒いマスクを付け反則だらけの悪役レスラー“ゴキブリマスク”として、客席からブーイングを浴びる毎日を送っている。だが9歳になる一人息子・祥太(寺田心)には、自分の仕事がレスラーであることさえ秘密にしていた。父親が悪役レスラーと知ったらショックを受けるだろうと配慮し、もう少し大きくなってから話そうと思っていたのだ。美容院を営む妻・詩織(木村佳乃)も同じ考えだったが、だんだん誤魔化せなくなってきていた。祥太は秘かに父の後をつけて秘密を知り、案の定ショックを受けてしまう。

papawaru4.jpg 父・孝志を演じている棚橋弘至(1976〜)は、新日本プロレス所属の現役レスラーであり、近年は映画やドラマにも出演している。プロレス界のスターなだけに、スクリーンでの存在感も十分。試合のシーンは見せ場であり、エンターテインメントとしてのプロレスも楽しませてくれる。息子に真摯に向き合う父親としての姿にも好感が持てた。俳優としても、今後もっともっと活躍できることだろう。

一方、木村佳乃は華やかなオーラを消して控えめな妻役に徹している。病める時も貧しき時も、夫を愛し支え添い遂げる何でもドントコイ妻の鏡のようで、役柄にも女優本人にも好感が持てた。そして祥太役の寺田心が、めちゃくちゃカワイイ! キッパリした物言いが出来るのに好きな女の子の前ではウジウジ悩む様子や、パパの仕事を知ってからの複雑な心境の表現も上手い。

papawaru3.jpg 世の中、強くてカッコイイお父さんばかりではない。病気のパパ、失業中のパパ、怒りっぽいパパ、頼りないパパ…、いろんなパパがいるだろう。完璧に見えるお父さんにだって、出来ないことがある、どうにもならないこともある。そんな父親の意外な一面を、子どもたちが知る時が、いつか必ずやって来る。それは決して恥ではない。その時、子どもは少しばかり親を理解し、一歩大人に近づく。どんな姿だろうと、家族のために頑張っているお父さんって、スゴくてエラいのだ。正体を知られた孝志が祥太に接する場面も、プロレスラーとして名誉挽回しようと頑張る姿も、真剣勝負の試合シーンもグッと来る。

私は映画を見る前にチラシをちょっと見ただけで、早くも涙が出そうになった。そして、本編を見たらやっぱり泣いてしまった。父と息子の絆が深まる感動ドラマ。お薦め作品だ。

(象のロケット 映画・ビデオ部 並木)

 
 
posted by 象のロケット at 20:20| 超お薦め映画作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする