2018年12月29日

『クリード 炎の宿敵』お薦め映画

★★★★★ 2018年製作 米  (130 min)
【監督】スティーブン・ケイプル・Jr.
【出演者】
マイケル・B・ジョーダン(クリード チャンプを継ぐ男、ブラックパンサー、クロニクル、ファンタスティック・フォー )
シルベスター・スタローン(ロッキー・ザ・ファイナル、ロッキー、ランボー、クリード チャンプを継ぐ男)
テッサ・トンプソン(クリード チャンプを継ぐ男、マイティ・ソー バトルロイヤル、グローリー 明日への行進)
フロリアン・ムンテアヌ、ドルフ・ラングレン
【あらすじ】アドニス・クリードは、父アポロと同じくボクシングのヘビー級チャンピオンとなり、恋人ビアンカにプロポーズする。 そんな折、アドニスを指導してきたロッキーの前に、アドニスの父をリング上で死に追いやった旧ソ連のボクサー、イワン・ドラゴが現れる。 彼は自分の息子ヴィクターとアドニスを勝負させようとしていた…。 ボクシング・ドラマ第2弾。
脚本:シルベスター・スタローン、ジュエル・テイラー

『クリード 炎の宿敵』象のロケット
『クリード 炎の宿敵』作品を観た感想TB

画像Copyright:(C)2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. All rights reserved.

creed21.jpg【解説と感想】 現在72歳のシルベスター・スタローンは、ロッキーの跡継ぎを育てた。それが「クリード チャンプを継ぐ男」の主人公クリードで、本作「クリード 炎の宿敵」はその続編である。

1作目はボクシングのヘビー級チャンピオンだったアポロ・クリードの愛人の息子アドニス・ジョンソン(マイケル・B・ジョーダン)が、アドニス・クリードという名前でボクサーになるまでの物語で、伝説のボクサー、ロッキー(シルベスター・スタローン)は彼のコーチ役。早くもベルトを守る側となったアドニスの苦しみが描かれる。

creed22.jpg アドニスにとっては不本意ながら、1作目では偉大な父クリードの息子で、コーチがロッキーというダブル「七光り」が注目されてしまった。本作では、父アポロ・クリードをリング上で死に追いやったイワン・ドラゴの息子でウクライナ(旧ソ連)の最強ボクサー、ヴィクターと、アドニスの「因縁対決」が世間の注目を集める。

日本人のヘビー級のボクサーは少ない。大きくて強い順に、黒人>白人>黄色人種というイメージが私にはあった。しかし登場人物を体格で並べると、白人イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン:スウェーデン人196cm)>白人ヴィクター・ドラゴ(フロリアン・“ビッグ・ナスティ”・ムンテアヌ:ルーマニア人190cm)>黒人アドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン:アフリカ系アメリカ人182cm)>白人ロッキー(シルベスター・スタローン:ヨーロッパ+ユダヤ系アメリカ人177cm)の順。全員ヘビー級でも歴然とした差があり、海賊バイキングのようなヴィクターとアドニスが同じ階級なのは気の毒な感じがしてくる。

creed24.jpg 通常なら父アポロ・クリードが被害者で父イワン・ドラゴが加害者。息子アドニス・クリードは復讐する側なのに、ドラゴ父子はクリード&ロッキーの被害者のような顔をしている。父ドラゴは父クリードを死に至らしめたことと、その後ロッキーに負けたこと(詳細は「ロッキー4」)で全てを失っていたのだ。彼は息子ヴィクター・ドラゴをチャンピオンに育てるためだけに生きている。そんなハングリー精神の塊のような怪物ドラゴ父子に比べ、アドニスは父の本妻メアリー・アン・クリード(フィリシア・ラシャド)に引き取られ裕福に育った。

creed23.jpg アドニスの新妻ビアンカ(テッサ・トンプソン)は妊娠中。幼少期に父を亡くしたアドニスは、ヴィクターとの試合でもしものことがあったら、子どもに自分と同じ思いをさせてしまうのではという不安を抱く。それでも、父のように偉大なチャンピオンになることは彼の夢。全ての経緯を知っていてアドニスを心配する父親的存在のロッキーも含め、3組の父子の因縁と情が絡み合い、涙を誘う。息子は父のようになりたい、そしていつかは超えたいと望む。父は息子に自分を越えて欲しい、何より幸せになってもらいたいと願う。優しいだけでは成長出来ない。アドニスもヴィクターも、父親の愛のムチのお蔭で理想的な息子に育った。果たして試合の結果は? 映画的にも、息子「クリード」は父「ロッキー」を超えられるのか…?

creed25p.jpg 息子2人の「世紀の対決」では、ここぞという時に名曲「ロッキー」のテーマが流れる。グッと盛り上がり、そのまま感動シーンへと引っ張っていく。ロッキーを知らない世代も、過去のシリーズを見たくなるだろう。名実ともにロッキーの精神を受け継ぐ、ボクシング・ヒューマンドラマ。お薦め作品だ。

(象のロケット 映画・ビデオ部 並木)



posted by 象のロケット at 16:34| 超お薦め映画作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする